昔の学生寮

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田舎から東京に出てきた学生を収容する県人会学生寮が都内にあった。
数多くの大学生や大学院生がいたが、収容人員は各市町村の出資費用の割合で、決まっていた。
同じ故郷の仲間もいたが、出身地区は違っても同じ大学の生徒もおり、入寮当初から寂しさは無くワイワイできた。
一部屋二人で二段ベットであり、相棒は気の合った者同士で決めていた。
食事は朝夕は賄い付きで大食堂で頂き、味は別にして安心であった。
おかずが足らづ、適宜瓶のり佃煮などを持ち込んでいたが、ヤーもらうよとアット言う間に数人が箸をツッコミ無くなってしまう。
でもある意味お互い様でバイトでお金入ったからと、ラッキョとか振りかけとか持ってくる奴もいた。
夜は門限があり寮長の奥さんが見張っていたが、更に遅くなり居なくなった頃、大学校歌を大声でがなりながら帰ってくる輩が多数いた。
時には大合唱でまるで6大学野球のようで各校入り乱れてご帰還である。
青春
公開:19/10/29 19:14
更新:20/04/08 11:10

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