土管タイムマシーン

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自分の部屋からボケーと庭を眺める。庭には土管が横たわり雨が当たっていた。土管には「たいむましーん」って赤いペンキで書いてある。7歳の頃、私が書いた。
学校で日本史を習うと、興味がわき、父にその事を話すと、土管型タイムマシーンを作ってくれた。一方から入れば、すぐにタイムトラベル。小学校で習うとすぐに「たいむましーん」で偉人たちに会いに行った。
そして高校生になった私はある武士と恋をした。

何週間、あの土管型タイムマシーンに入ってないんだろう。彼に会いたいなぁ。
部活で足を骨折し大袈裟なくらい石膏で大きく固められる。お陰で土管を通れない。
私はある事を思いついた。「寂しう」と紙にしたためた紙飛行機を土管型タイムマシーンに投げ入れた。雨も上がり日差しが眩しい。反対側から紙飛行機が飛んできた。
「♡」
不器用な彼が何十枚もきっと書いたマーク。半紙に書いている姿を想像したら、ちょっと癒された。
その他
公開:19/10/27 15:38

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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