アゲイン

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都会の雑踏の中・・・

通行客は、帽子を目深に被った少年を気にもせずに、足早に目の前を過ぎ去っていく。

少年は、それを気にせずに、使い古したギターをつまはじきした。

「夕暮れの薄い闇に吸い込まれていく僕の魂は、晴れ渡る空を追いかけて、あなたの影をいつまでも求めている・・・」

少年が歌い始めてから、間もなく、若人の周りには沢山の人だかりが出来た。

「たとえ、世界が僕を見放したとしても、海の広大さを忘れたとしても・・・」

ギャラリーは、しんみりとした気持ちで、腰を下ろし、少年の歌に聞き入った。

少年の演奏が終わると、黄色い歓声がわいた。
ギャラリーの中には、涙する者も、感謝するものもいた。

少年のストリートライブの映像は、瞬く間に人気になり、彼は一夜にしたスターになった。

彼は雑誌のインタービューで、苦しい過去ほど明るく語るのであった。
その他
公開:19/10/25 23:46

神代博志( グスク )









 

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