言われると納得する話

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10月某日。俺は明日にとても大事な試験を控え、やれるだけのことをやった。
最後に神頼み。学問のパワースポットと呼ばれる神社で俺は神に願った。
どうか明日の試験、絶対合格しますように!

数日後、試験の結果が発表された。俺は落ちていた。
あれだけ頑張ったのに報われなかった。何故だ!何故なんだ!
むしゃくしゃした俺はきっと、神が俺を見放したからだと結論付けた。
俺は学問のパワースポットに向かうと神殿を破壊すべく斧を振り上げた。
「ちょっと!何やっているんですか!」
宮司が俺を取り押さえた。
離せっ!俺はここの神に裏切られたんだ!学問のパワースポットなんて言って、何で俺には何も与えてくれないんだ!
「貴方!今は10月。神無月ですよ!ここの神様は今、出雲へと出かけております!」
…へっ?
「落ち着きましたか?10月はここに神様はいません。留守です」
そうなのか?
「はい」
…すみません…
公開:19/10/25 18:27

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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