ある日の渋谷

「渋谷ー、渋谷ー　お降りのお客様は……」

大きく伸びをしながらホームに降り立つ。

それにしても渋谷も変わったなー
ひとっこひとりいない通路を歩きながら呟く。

ちょっと待て、あの渋谷だよ！　おかしいだろう

あたりを見回すと薄暗い照明に何かの影が映る。だがそちらを向いても何もない。
照明はというといつもの蛍光灯ではなく、目が光ったがいこつがぶら下がっている。

「！？」気が付くと周りをマスクを被ったジェイソンやら
ミイラ男、狼男たちに取り囲まれていた。

突如クラッカーがはじけ「ハッピー、ハロウィーン！！」化け物たちが大声で叫びだした。
「ただいま渋谷駅では特別にハロウィーン仕様に改装してます！　楽しんでいただけましたか？」
「あ、ああ」なんだイベントか。
彼らに出口まで案内される。

あれっでもなんで誰もいなかったんだ？
振り返ると化け物たちがニヤリと笑った気がした。