節目痛

　高齢者の節々の痛みの原因が特定されました。
　若い頃は時の経つのが遅く、しかもぐんぐん成長します。なので強制的に「節目」を入れてあげないと途中で曲がったり、折れたりしてしまいます。だから、一学期、二学期、三学期というような細かな「節目」を入れて、丈夫にしてあげていたのです。節目と節目の間が短期間でも伸張が早いので、節目が詰まりすぎて不自由になるということはありませんでした。
　やがて年を取ると成長が緩慢になるので「節目」も減らされていきます。結婚、出産。転勤、昇進。お正月。ですがいくら節目形成を緩やかにしたところで、一年の過ぎるのがどんどん早くなっていって、ほとんど成長は見込めません。だから節目が詰まってしまって痛むのです。
　ずっと成長し続けたり、のんびり過ごすことができればいいのですが、なかなか難しい。
　だから「惚け」によって節目形成を食い止めている、というのが現在主流の仮説です。