異星遊戯

4
7

その星の資本主義経済は崩壊しつつあった。

星間飛行機(通称「ユホ」と呼ばれる)製造業で成り立っている惑星。
速さ特化型、工事用、高級モデル、失敗品も格安で売られ、
たくさんのモノが生産され、消費されていった。
そして臨界点がきた。
最大手であるユホ製造会社が倒産を発表。
競争が激化し、値下げ合戦と新商品を作り続けることに疲弊していたのだ。
部品メーカー、卸、奴隷斡旋業者も破産していく。

奴隷は地球にて格安で手に入るが、もう用済みだ。ジェイは奴隷を返すことに。
工事用失敗品ユホに乗り、地球に到着する。
地球人をユホから降ろすが、失敗品のアームではうまくいかない。
その時、ジェイはあるアイデアを思いつく。
消費者はより安く「モノ」を手に入れるのではなく、手に入れる過程、経験である「コト」を欲しがるのではないか。

ジェイはユホキャッチャー仕掛け人として新しい資本主義経済の異端児となった。
SF
公開:19/10/16 13:34
更新:19/10/17 00:37
SF 異星人 UFO

冨田亮太( 東京・埼玉 )

雰囲気重視。

 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容