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ある本に悪魔を召喚する方法が載っていた。
なんでも13日の金曜日の深夜零時に合わせ鏡を作ると、鏡の向こうから悪魔がやってくるというのだ。
しかも、今日は偶然にも13日の金曜日だ。
おれはさっそく大きな鏡を2つ用意し、部屋の両壁に設置した。
「あと少しで零時になるな」
おれは左腕にはめた腕時計で時間を確かめた。
「あとは出てきた悪魔の尻尾を、この聖書の頁に挟めば捕まえられるという話だが、本当にこんな方法で悪魔を呼び出す事ができるのだろうか?」
普通に考えればバカバカしい話ではあったが、今夜中にどうしても100万のお金が必要なのだ。もはや、こんなバカバカしい方法に縋り付くしかあるまい⋯⋯。
ああしかし、零時を3分過ぎても5分過ぎても、悪魔の現れる気配はまったくなかった。
「やれやれ、やはりこんな方法で悪魔を呼ぶのは無理だったな」
おれは恨みがましく、右腕にはめた時計の針を見つめた──。
なんでも13日の金曜日の深夜零時に合わせ鏡を作ると、鏡の向こうから悪魔がやってくるというのだ。
しかも、今日は偶然にも13日の金曜日だ。
おれはさっそく大きな鏡を2つ用意し、部屋の両壁に設置した。
「あと少しで零時になるな」
おれは左腕にはめた腕時計で時間を確かめた。
「あとは出てきた悪魔の尻尾を、この聖書の頁に挟めば捕まえられるという話だが、本当にこんな方法で悪魔を呼び出す事ができるのだろうか?」
普通に考えればバカバカしい話ではあったが、今夜中にどうしても100万のお金が必要なのだ。もはや、こんなバカバカしい方法に縋り付くしかあるまい⋯⋯。
ああしかし、零時を3分過ぎても5分過ぎても、悪魔の現れる気配はまったくなかった。
「やれやれ、やはりこんな方法で悪魔を呼ぶのは無理だったな」
おれは恨みがましく、右腕にはめた時計の針を見つめた──。
ミステリー・推理
公開:19/10/16 13:10
(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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