どう生きるか?どう生きたいか?

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社長たるもの毎日が節目の連続だ。儂の一言で大勢の人生が左右される。儂に間違いは許されなかった。
今日、儂は親友に別れを告げた。会社設立から儂を支えてくれた最高の仲間だ。
しかし今、会社には新しい芽が必要なんだ。会社の成長には古い枝を切り落とす必要があった。
これも大樹である会社を育てる為だ。すまん…

その数年後、儂もまた会社から切り離された。新しい芽は無事に育ち、古参枝の儂を越えてくれた。
思い残すことはもうない。儂は会社を後にした。
そんな儂に声をかけてくれたのは親友だった。
「私は今、若者に負けない会社を作っている。もしよかったらウチに来ないか?」
まさかのスカウトだった。
儂はその誘いを受けた。理由は親友の会社名が気に入ったからだ。
その名も『銀老』。歳経た狼のように威風堂々と。かつ爪と牙はいつだって研いでいる。
儂もまた、若者の喉笛に噛みつきたくなった。儂らの底力を見せてやろう。
公開:19/10/15 19:01

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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