しゅわしゅわ

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目を開けると綺麗な光の泡が空へと昇っていた。それは空へと解けるようにしゅわしゅわと消えては天をより一層美しく光り輝かせる。
私はそれに手を伸ばそうとする。しかし、私の手は汚れていて綺麗な光の泡を掴むことに躊躇した。
「いいんだよ。手にして。君もあそこに行ってきなさい」
優しそうなお爺さんが私に笑いかける。ありがとう。でもダメなんだ…
首を傾げるお爺さんに私は答えた。
私を死に追い込んだ連中全員に復讐しないと、私は成仏できない!
そう。私は怨霊だ。死して尚、成仏することなく生者を地獄に引きずり込む悪しき存在。
「もう…いいんじゃないか?彼らだって反省しているだろう」
神様は困ったように言う。そうかもしれない。でも私だけじゃなく、家族も巻き込んだ奴等を許せはしない!
だから神様、ごめんなさい。でも私の家族は天国連れて行ってください。
この願いが聞けないなら私は貴方も地獄に落とす覚悟があります。
ファンタジー
公開:19/10/15 18:18

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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