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昔、あるところに、つねづね、白雪に覆われている古の山があり、そこの地上では、オオカミやクマ、ピューマ、天上では、タカやワシといった野生動物がすみつき、終わりのない冬を幾度もこしておりました。

その内、山に、愚かな人間が衣食住を求め、すみつくようになり、都から持ってきた猟銃で、野生動物をかっては、生活をするようになりました。

人間達が満足な生活を繰り返している内に、次第に、白雪の山は禿げ上がったように、荒地となり、山にすみついていた野生動物達は一匹たりともいなくなりました。

人間は、その事態を気にも留めず、次は、麓の町を襲い、自由を求めるようになりました。

愚かな罪人達は、豪華な毛皮を羽織り、それで自身の身を守り、鹿の角で作った武器を片手に、優しさの胸を貫き始めました。

人々は、快楽を継続させるためには、争い合うことを一切やめようとは思わないのでした。
その他
公開:19/10/13 21:43

神代博志( グスク )









 

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