ある原理主義者の憂鬱

ある日、私はおしるこを食べていて違和感をおぼえた。何かおかしい。

別のある日、豆大福を食べていてそれに気がついた。小豆の形が無いのである。

いったいいつの間に、誰がこんなことを？

そんなのあいつらの仕業に決まっている。“こしあん至上主義者”の奴らめ、とうとうこんなことをしやがって。

私は“つぶあん原理主義者”だ。こしあんなど許せるわけがない。おしるこや大福に小豆のつぶを取り戻すべく、実力行使に出るしかない。この戦いは長くなりそうだ。

まずは羊羹業界から始めるか。

私はタイムマシンを起動し江戸時代へ飛んだ。羊羹作りで練餡、こしあんができたことがそもそもの問題点だから、それを阻止すればいいのだ。頑張るしかない。つぶあんを守るために！