鍛冶屋の真実(魔王の真実を読んでから読んでね)

俺は魔王城近くの街リルドムルドに住む鍛冶屋のゴリックだ。唐突な話だがこの世界の鍛冶屋のほとんどのやつはほぼほぼ儲からねぇ。なぜかっていうと一般人は剣なんか持たねぇからさ。村や街には結界が張ってあって大抵の魔物は入ってこれねぇし、もし入ってきても大体、近くの城から派遣されてきている兵士が倒しちまうのさ。兵士が倒せねぇような魔物が入ってきたとしたら、一般人が剣や盾を持って戦ったところで勝てるわきゃねぇ。特にこの辺の魔物はめちゃくちゃ強いしな。だけど俺が鍛冶屋を続けるには理由がある。俺には支援者がいるんだ。詳しいことはよく分からねぇけど、月1回程度いつのまにか店の中に黒フードの怪しいヤツが来て、大金を渡してくんだ。
「いつかここに聖なる力を持った4人組がやってくる。そいつらが来た時に良い武器を売れるように鍛冶スキルを上げといてくれ」って言ってな。
名前は確か……ゲルロズとか言ったかな。