真夜中の犯行

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ガーガガピガガガ、ガガピーガー。

耳をつんざく音が部屋中に響いていた。
真夜中である。
そんな部屋で、のそのそと人影が動いた。
布団から起き上がった女である。
手にはピンと張った紐状のものを持っている。
目は血走り、唇をギチギチと噛んでいる。
女は不眠症に陥っていた。
そして我慢と限界の値を超えていたのだ。

ガーガガピガガガ、ガガピーガー。

その音はこんもりした布団の中から響いていた。
女が布団を捲り上げる。
男が気持ち良さそうに寝ていた。
そう、音の正体は男のイビキだったのだ。
女がその男の顔に紐状のものを近付ける。
これは以前から計画していた犯行。
ついに女は手を下す決意を固めたのだ。

じゃらーん、じゃらーん。

女は微笑んだ。
「ふふ。あのイビキがこんな音色に変わるなんてね」
男は先程までと変わらずイビキをかいている。
そんな男の鼻と口には、ギターの弦が五本ずつ張られていた。
その他
公開:19/10/10 23:58
いびきがじゃらん スクー

壬生乃サル

自由きままに、気の向くままに。
サルも木から落ちる・る・る~。

壬生乃サル(MIBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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