木の節目は

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僕たちは二段ベッドで寝ている。上が僕で下が弟だ。布団に入って仰向けになると天井が近い。立って手を伸ばせば、もう少しで届きそう
あるとき僕はインフルエンザに罹った。学校を何日も休んでベッドで眠る。昼間ふと眼を覚ますと、いつもは見えない木の天井の表面がありありと見て取れた。木目が幾つも入っている
その中に、ぽつりぽつりと丸い模様が付いている。大工だったじいちゃんは、僕に材木を見せてくれたときに「木の節だぞ」と言っていた。きっと、あれもそうだ

じいちゃんは去年、死んだ。木の節は目玉のように見えた。二つ並んでいると特に怖かった。天井にも、そんなのがある
熱にうなされていると、節の目玉は僕を睨んでいる。死神なの?いつもこっちを狙っている。連れて行かれないようにしよう
4日後、元の熱に戻った。もう少しで元気になるよ。そおっと天井を見ると目玉は微笑みに変わっていた。死んだじいちゃんのあの優しい眼だった
ファンタジー
公開:19/10/14 20:00
更新:19/11/16 15:27
節目

白ねこのため息( あちらこちらにいます )



2019年9月14日から参加いたしました。
しみじみとした後味や不思議な余韻が残る作品を目指しています。
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ちなみに、写真は一部を除き、全て自分で撮影したものです。併せてお楽しみ下さい。

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