世代の節目

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「これだから若者は・・・」
その言葉を口にした時、私はハッとした。
なんと言うことだ。私は気付かぬうちになんて嫌な大人になってしまったのだろう。私が若い時に一番嫌悪していた言葉を使ってしまうなんて。

「あれっ、髪切った?もしかして失恋?」
それは私にとって何気ない、一切、悪気の無い言葉だった。
けれども私は部下からセクハラで訴えられた。
実に理不尽である。だから私は裁判所では「これは濡れ衣だ」と主張した。けれども私の意見はすぐ却下された。なぜなら、その裁判の日は酷い台風の日だったからである。

「やっぱり、ポルノの音楽っていいよね。ライブで見たいなぁ」
私は友人と電話で話す息子の話をたまたま盗み聞きした。
「そうか、そうか、お前もそんな歳になったのか」

「このバンドの中で一番嫌われているのって誰か分かる?」
「そんなの決まっているだろ。あこぎ」
その日、バンドは大喧嘩の末、解散した。
公開:19/10/09 08:00
更新:19/10/10 02:12

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