色彩の魔術師と失われた色_(拾伍)

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ロイは能面のような表情で映像を見つめていた。
「アイシャが命と引き換えに遺した映像だ。バートンを倒すため使わせてもらおう」
「もしかして、この映像ってアイシャさんの目……」
「そうだ。あいつは目が見えなくなることを覚悟で自分の目に魔法をかけた。もとより命も捨てていたのだろう。バートンやアリーはアイシャを殺したことで油断したのだろうが、我々は彼女の遺体から目をとりだし、映像を手に入れた」
そういってロイはうなだれ
「俺たちはあいつを止められなかった。バートンに報いを受けさせる事がせめてもの償いだ」とため息交じりに呟いた。
「でも、たんに流すだけではバートンに握りつぶされて終わりです」
「そこで、先ほどのモノリスを使う。じつは遠く離れたモノリス同士でも情報のやり取りができるのだ」と師匠。
「同時多発的に世界の重要な地点で放映させる。いかにバートンといえども対処しきれまい」
ファンタジー
公開:19/10/09 20:39

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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