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昔々、ある所にお爺さんとお婆さんがいました。
お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。
お爺さんが山で芝を刈っていると一匹の可愛い子犬がお爺さんの後をタッタッタと付いてきました。
「おやおや、可愛い子だね。私と一緒に来るかい」
夕方になり、お爺さんが家に帰ると自分が連れて来た子犬とは別の子犬が家の中を元気に走り回っていました。
「お婆さん、これはどうしたことだい」
「それがね、お爺さん。私が川で洗濯をしていると、上流の方で溺れかけているチワワを発見したの。だから、家まで連れて来たのよ。お爺さんもかい」
「ああ、奇遇だね。ハハハ」
子供がいなかったお爺さんとお婆さんは二匹の子犬を我が子の様に育てました。
それから五年後、お爺さん達の姿をパッタリ見なくなりました。
心配した村人がお爺さんの家を訪れると無計画に繁殖した犬達が野犬と化し、我が物顔で家の中を走り回っていましたとさ。
公開:19/07/01 17:32
更新:19/07/01 17:40

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