0
6
「そうなのよ~。だからカチンと来ちゃって」
「いいわよそれで。今度から無視したらいいのよ」
「そうよね。ちょっと次から私も知らん顔するわ!」
テレビから流れてくるママ友同士のエグいドラマ。私達はそれをチーズをトッピングしたビスケットをソーダ水を片手に齧りながら観ている。日曜日くらい好きにさせてほしいと子どもたちは父親に預けて、こうしてご近所で仲良しの千恵と昼下がりを楽しんでいる。
「嫌よねぇ、こういうの」
「ほんとほんと。だってさぁ、真理子さんが似たようなことされてるって」
「ええ、嘘。そんなことってあるんだぁ」
「そうそう、今誰も口聞いてくれないらしいよ」
グラスを口につけた瞬間。
「はい、カットぉ!」
監督がばたばたと駆け寄ってくる。
「いやぁ、ユカちゃん、ミキちゃん、迫力あって良かったよ~」
「え~、ありがとうございます。ほら、だって私達って」
「ママ友だもんねぇ~」
「いいわよそれで。今度から無視したらいいのよ」
「そうよね。ちょっと次から私も知らん顔するわ!」
テレビから流れてくるママ友同士のエグいドラマ。私達はそれをチーズをトッピングしたビスケットをソーダ水を片手に齧りながら観ている。日曜日くらい好きにさせてほしいと子どもたちは父親に預けて、こうしてご近所で仲良しの千恵と昼下がりを楽しんでいる。
「嫌よねぇ、こういうの」
「ほんとほんと。だってさぁ、真理子さんが似たようなことされてるって」
「ええ、嘘。そんなことってあるんだぁ」
「そうそう、今誰も口聞いてくれないらしいよ」
グラスを口につけた瞬間。
「はい、カットぉ!」
監督がばたばたと駆け寄ってくる。
「いやぁ、ユカちゃん、ミキちゃん、迫力あって良かったよ~」
「え~、ありがとうございます。ほら、だって私達って」
「ママ友だもんねぇ~」
その他
公開:19/07/01 14:45
ママ友日曜劇場
スクー
簓井 陸(ささらい りく)
気まぐれに文字を書いています。
ファンタジックな文章が好き。
400字の世界を旅したい、そういう人間の形をしたなにかです。
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます