『カメラの向こう』　にゃんだふるワールド

世界はシャッターチャンスに満ちている。
そう言ったのは誰だったか。
私は猫のいる生活で、それを実感している。
子猫の頃はもう、見た目のちっこい毛玉な感じだけで愛らしく、驚かせないよう寝入っている隙にパシャリ。
大きくなるにつれおいたが目立ってくると、障子を破り骨の間に胴体を貫通させて動けなくなっている姿が笑えてパシャリ。
最初は慣れなかったが、次第に快適な温度のお湯でほっこり入浴している様子をパシャリ。
一過性の皮膚病でエリザベスカラーを装着した姿も撮りたくなる。
老猫になって寝る時間が長くなった寝顔も相変わらず可愛い。
そんな彼女の隣で、後輩猫が一緒にぷすぷすと眠りこけている。その様子はヘ音記号を線対称にしてハート型だ。
これはシャッターチャンス！

そんな私を、実の子供達は自分達よりも猫の方が写真が多いと抗議する。
だって、カメラの向こうのおネコさま、撮らずにはいられないんですもん！