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「失ったものが大きすぎてしまえば、目前の無稽の愛すらもすがりたくなる。それくらいに、僕は落ちこぼれ、闇夜を永遠に彷徨っている。この手は何も掴むことが出来ないのに、この足をいくら動かしても愛に到達することは出来ないのに、分かりきった敗北を感じなければならない」
僕は、華奢な手を白い女性の影へ伸ばした。
その手は、ふわりと雲のように霞んでは消えた。
その他
公開:19/06/30 23:50

神代博志( グスク )









 

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