YELLOW PARADE &7

田町さんはいつも一番に出社する。
そして、定時になると真っ直ぐ退社する。

薄化粧。お昼もいつも一人で食べる。
会社の飲み会などには出席しない。

かと言って気難しい人かというとそうでもない。
相談も、いつもニコニコと優しく答えてくれる。

だから、社内では誰一人、田町さんのことを悪く言う人などいない。

だが実は

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「起承転結」に照らし合わすと、この文字数辺りで、田町さんの人生に陰の変化点をもたらす箇所か。

文頭に「実は」とか付け、
不倫をしていた、アル中だった…等々。

そうしてストーリーを面白くしていく。

だが、この後の田町さんは、誠実な男性と結婚し、その後子宝に恵まれ、惜しまれつつも会社を退社する。

それだけである。

誠実な人には、誠実な人生が待つ。
これが現実だ。

そして、こんな当然のことを、こそこそと思考するこの文章は、いかにも小説だ。

【田町さん】