因果応報

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現在、世界各地で文化的建造物への落書きや破損行為が問題となっている。
その現状に心を痛めた、とあるマジシャン。
「是非ともその傷や落書きを私に任せてはもらえませんか?」
マジシャンは傷を見て言った。
「この程度の傷なら移してしまいましょう」
そう言って、傷ついた箇所に触れると、その傷をメモ帳へと移してしまった。
「こんな手品、今時珍しくもないでしょう」
皆が驚く中、マジシャンはどこ吹く風だ。
次にマジシャンは落書きの書かれた箇所に触れる。今度もメモ帳に移すのか?
マジシャンは首を振る。
「テレビで見たことありませんか?サインを書いたトランプがあり得ない場所・思わぬ場所から出てくる場面を。それと同じことをしてみせます」
この時は皆、マジシャンの言ってる意味を理解することは出来なかった。

数日後、世界中で落書きの書かれた石が体内から出てくるという謎の現象が多数報告された。
ミステリー・推理
公開:19/06/29 18:43

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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