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中学の頃、テツと何気なく友達のコイバナを話していた時、不意にテツが真剣な顔をした。
「俺、お前のこと…」
ドキンと心臓が跳ねた。
突然、テツが大きく咳き込んだ。それから苦しそうに顔を上げ、やがて絞り出すように言葉を続けた。
「……大切な、友達だと、思ってる」
告白されるかも。
そう思ってしまった自分が恥ずかしかった。その言葉で、私は長い時間をかけて膨らんだ淡い恋心に蓋をした。
「私もそうだよ」
この関係が一番なのだと自分に言い聞かせた。
ある日、テツが彼女と別れたと友達から聞かされた。テツが一人になったことが嬉しくて、そして、私にそのことを言ってくれないのが寂しかった。
いつもの待ち合わせ。
何を聞いてもテツは「仕方ないよ」と繰り返した。
「私、テツのいいとこ沢山知ってるよ」
「そりゃどうも」
「私、テツが好き」
とうとう言ってしまった。
テツは心底驚いた顔をした。
「大好き」
「俺、お前のこと…」
ドキンと心臓が跳ねた。
突然、テツが大きく咳き込んだ。それから苦しそうに顔を上げ、やがて絞り出すように言葉を続けた。
「……大切な、友達だと、思ってる」
告白されるかも。
そう思ってしまった自分が恥ずかしかった。その言葉で、私は長い時間をかけて膨らんだ淡い恋心に蓋をした。
「私もそうだよ」
この関係が一番なのだと自分に言い聞かせた。
ある日、テツが彼女と別れたと友達から聞かされた。テツが一人になったことが嬉しくて、そして、私にそのことを言ってくれないのが寂しかった。
いつもの待ち合わせ。
何を聞いてもテツは「仕方ないよ」と繰り返した。
「私、テツのいいとこ沢山知ってるよ」
「そりゃどうも」
「私、テツが好き」
とうとう言ってしまった。
テツは心底驚いた顔をした。
「大好き」
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公開:19/06/24 23:00
更新:19/06/24 22:57
更新:19/06/24 22:57
スクー
幼馴染届
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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