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「こちらが5番ゲートです」
「ああ、ありがとう」
ここはどこだかわからないが、夢のような気がする。なぜなら入院してから全く歩けなかったのに、何も問題なく歩けているからだ。
ゲートに入ると、白いローブを纏った天女が私の側に舞い、囁く。
「貴方が残した心残りを思い浮かべて」
私はここが何処だか悟り、飼い猫のムッシュを呼ぶ。
「少しだけ身体を借してくれ」
ムッシュは私に抱っこをせびり、抱くと私とムッシュが一つになった…
「お父さんの飼ってた猫どこかしら?正隆、ちょっと猫を探してきて」
「ムッシュー、どこ?」
猫を探していると、ピアノの音が聞こえる。
ベートーベンの月光だ。
亡き祖父がいつも弾いていた曲。いつもミスするところも同じ。
ピアノのある部屋を覗くと、探していた祖父の猫ムッシュが鍵盤の上を、ダンスを踊るように闊歩している。
いないはずの祖父が猫の傍で、ピアノを弾いているようだった。
「ああ、ありがとう」
ここはどこだかわからないが、夢のような気がする。なぜなら入院してから全く歩けなかったのに、何も問題なく歩けているからだ。
ゲートに入ると、白いローブを纏った天女が私の側に舞い、囁く。
「貴方が残した心残りを思い浮かべて」
私はここが何処だか悟り、飼い猫のムッシュを呼ぶ。
「少しだけ身体を借してくれ」
ムッシュは私に抱っこをせびり、抱くと私とムッシュが一つになった…
「お父さんの飼ってた猫どこかしら?正隆、ちょっと猫を探してきて」
「ムッシュー、どこ?」
猫を探していると、ピアノの音が聞こえる。
ベートーベンの月光だ。
亡き祖父がいつも弾いていた曲。いつもミスするところも同じ。
ピアノのある部屋を覗くと、探していた祖父の猫ムッシュが鍵盤の上を、ダンスを踊るように闊歩している。
いないはずの祖父が猫の傍で、ピアノを弾いているようだった。
ファンタジー
公開:19/06/24 20:53
更新:19/06/25 00:07
更新:19/06/25 00:07
猫びより
最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。
「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。
なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。
でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。
Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2
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