久助の意地
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毎年、祭りが近づくと神社境内に屋台が並ぶ。
母に貰った500円玉を手に、楽しみにしていた。
でも嫌いなノブタにじゃんけんで負けて
取られてしまった。
母にはもう一回くれとは言えなかった。
そんな困った時、飼い猫の久助に話しかけるのだった。
「おまえが招き猫なら、500円稼げるよな」
久助は顔を洗った。そして鳴く。
朝目覚めると、枕元にそれはあった。
ちょこんと座る久助。
にゃあと大きく鳴いた。
だけど、それはノブタがポッケから落としたのを咥えて
取ったのだった。
猫の意地というのがあったのか、追いかけられてもしっかり咥えて。
ノブタの母親が来て言った。
「お宅の猫は泥棒よ」
祭りの日。
久助は散歩の途中の道でトラックに撥ねられ潰れた。
口には500円玉を咥えて。
「馬鹿野郎」
地面に埋めて言った時、
「にゃあ」
と大きく鳴いている声が聞こえてくるようだった。
母に貰った500円玉を手に、楽しみにしていた。
でも嫌いなノブタにじゃんけんで負けて
取られてしまった。
母にはもう一回くれとは言えなかった。
そんな困った時、飼い猫の久助に話しかけるのだった。
「おまえが招き猫なら、500円稼げるよな」
久助は顔を洗った。そして鳴く。
朝目覚めると、枕元にそれはあった。
ちょこんと座る久助。
にゃあと大きく鳴いた。
だけど、それはノブタがポッケから落としたのを咥えて
取ったのだった。
猫の意地というのがあったのか、追いかけられてもしっかり咥えて。
ノブタの母親が来て言った。
「お宅の猫は泥棒よ」
祭りの日。
久助は散歩の途中の道でトラックに撥ねられ潰れた。
口には500円玉を咥えて。
「馬鹿野郎」
地面に埋めて言った時、
「にゃあ」
と大きく鳴いている声が聞こえてくるようだった。
その他
公開:19/06/25 22:17
更新:19/06/25 22:22
更新:19/06/25 22:22
小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。
「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。
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