そう、またね
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甘栗!剣道の試合勝つね!
甘栗は僕の大事な猫だった。
ペット霊園の前を通る度に、僕は声をかけていた。
甘栗!生物部入ったよ!
甘栗!東京の大学にいくね!
そして僕は東京の大学に入り、念願の動物医になった。毎日沢山の動物を治し、見送り、そんな日々に忙殺されていた。
ある日家のドアを開けると、見知らぬ一人の少年が立っていた。
「今、何してるの?」
無視して去ろうとした。すると少年はドングリを僕に手渡してきた。
「これ投げて」
これで気が済むならと通りの角に思い切り投げた。すぐに少年はドングリを追いかけた。
そうだ。
昔の記憶が蘇った。
この遊び。甘栗だ。
僕は少年を追いかけ、角を曲がった。しかしそこには誰もいなかった。
甘栗。
僕は叫んだ。
「甘栗!今、お前の仲間助けてるんだ!」
声は空にかき消えた。
言ってない事が沢山ある。
週末、久しぶりに会いにいこう。
甘栗は僕の大事な猫だった。
ペット霊園の前を通る度に、僕は声をかけていた。
甘栗!生物部入ったよ!
甘栗!東京の大学にいくね!
そして僕は東京の大学に入り、念願の動物医になった。毎日沢山の動物を治し、見送り、そんな日々に忙殺されていた。
ある日家のドアを開けると、見知らぬ一人の少年が立っていた。
「今、何してるの?」
無視して去ろうとした。すると少年はドングリを僕に手渡してきた。
「これ投げて」
これで気が済むならと通りの角に思い切り投げた。すぐに少年はドングリを追いかけた。
そうだ。
昔の記憶が蘇った。
この遊び。甘栗だ。
僕は少年を追いかけ、角を曲がった。しかしそこには誰もいなかった。
甘栗。
僕は叫んだ。
「甘栗!今、お前の仲間助けてるんだ!」
声は空にかき消えた。
言ってない事が沢山ある。
週末、久しぶりに会いにいこう。
ファンタジー
公開:19/06/25 07:36
たらはかに
https://twitter.com/tarahakani
猫ショートショート入選 「猫いちご ・練乳味」
渋谷ショートショート入選 「スク・ラブラブ・ランブル交差点(哀)」とか。
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