ねこぽん

突然送られてきたダンボールに三毛猫模様の玉が入っており「腹が立ったら投げつけてください」と書いてあった。

会社に行くと上司がニタニタと私を待ち構えていた。
「君のチームだけいつも失敗しているのはどういう事かな？」
いつもここからイヤミが止まらない。
「女性らしさを出すのもいいけど…」
私はこの玉をおもむろに床に投げつけた。

ねこぽん！
上司は猫になった。
これはいい。

「だから男が寄り付かないのよ」
ねこぽん！

「先輩のいう事、よくわかんなぁーい」
ねこぽん！

電車で痴漢発見。
ねこぽん！

合コンの男達ウザ過ぎ。
ねこねこねこ、ぽんぽんぽん！！！

私は次々とねこぽんし続けた。気がつけば街には猫がどんどん増えていった。

ある日、家のドアを開けると突如百匹以上の猫達に囲まれた。
そして一斉にねずみ色の玉が私めがけて飛んできた。

ちゅうぽん！