１週間後の日曜日

「親父。これ、父の日のプレゼント」
息子が私にプレゼントをくれた。嬉しい。凄く嬉しい。
しかし息子よ…父の日は先週の日曜だ。
これでは「遅遅遅遅遅遅遅父の日」ではないか…
そう言うと「まるで時限爆弾みてぇ…」と息子は笑った。
「じゃ、その爆弾が爆発する前に何とかしたほうがいいぜ」
そう言って息子は不機嫌漂う母…私の妻の背中を指出した。
そうは言ってもあれは母さんが悪いんだ！俺は謝らんぞ！
俺は息子のくれたプレゼントを開けた。
中には妻が見たいと言っていた映画のペアチケットが入っている。
「別に謝れなんて言わないよ。ただ、たまには二人っきりでデートでもして来たら？」
息子め…私に似て気が利くようになったではないか…
私は妻を誘い、映画を見に行くことにした。
おかげで私達は謝ることなく仲直りすることが出来た。ただ…
「あの子の気が利く性格は私に似たのよ！」
そう言って譲らない妻とまた喧嘩した。