猫神さんの休日

昔、ある所に神様が働く宮殿がありました。
そこではいろんな動物神が働いています。
犬神、鰐神、蛇神など色々です。
その中でも猫神は有能な神でした。
彼の部屋からは常に書類を書く音がカリカリと聞こえてきます。

ある日、冥界の神、アヌビスが猫神に言いました。
「猫神君、君は流石に働き過ぎだ。たまには休みなさい。後輩達への示しもつかないしな。確か、君の有給休暇が１万年ほど残っていたんじゃなかったかな」
「ええ、残っていたと思います。でも、僕は休むよりも働いている方が好きなんです」
「猫神君、そう言うのをワーカーホリックと言うのだよ。」
「でも、休暇を貰っても特にやることもないしなぁ」
「海にでも行ってくればいいじゃないか」
「僕は泳げないんです」
「それじゃ、山へ行ってみれば」
「毎日、運動不足解消に山の中を走っていますよ」
「それじゃ、病院は」
「あそこは猫の手を借したいくらい忙しんですよ」