道路の穴
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僕の住む街の道路に、ある日突然大きな穴が開いた。
その一帯は立ち入り禁止になり、規制線が張られた。
学校の授業が終わると、僕は友達と一緒にそれを見に行くことにした。
「危険だからこれ以上近づかないようにね」
穴を見張る大人のひと。
その人の後ろにある穴を覗き込む。
ぐにゃり。道路の穴がまるで生きているみたいに波打っている。
「動いてる……」とつぶやくM君。
「この穴に落ちたものは、この世界のどこかにランダムに飛ばされてしまうらしいんだ」
大人のひとは言った。本当だろうか。足元に転がっている石ころを蹴り入れてみようか。
「あっ、こら。危険なんだって」
こつ、ころころ。すっ、ぽん。
あ、吸い込まれた。
変化がない。なんだ、つまらない。僕らは帰ることにした。
その日の夕方のニュース。
ひったくりが現行犯で逮捕されたらしい。目撃者は、空から突然石が降ってきて犯人に直撃したのだと話していた。
その一帯は立ち入り禁止になり、規制線が張られた。
学校の授業が終わると、僕は友達と一緒にそれを見に行くことにした。
「危険だからこれ以上近づかないようにね」
穴を見張る大人のひと。
その人の後ろにある穴を覗き込む。
ぐにゃり。道路の穴がまるで生きているみたいに波打っている。
「動いてる……」とつぶやくM君。
「この穴に落ちたものは、この世界のどこかにランダムに飛ばされてしまうらしいんだ」
大人のひとは言った。本当だろうか。足元に転がっている石ころを蹴り入れてみようか。
「あっ、こら。危険なんだって」
こつ、ころころ。すっ、ぽん。
あ、吸い込まれた。
変化がない。なんだ、つまらない。僕らは帰ることにした。
その日の夕方のニュース。
ひったくりが現行犯で逮捕されたらしい。目撃者は、空から突然石が降ってきて犯人に直撃したのだと話していた。
その他
公開:19/06/20 16:00
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
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