ニャン波で会おうよ

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『昨日は楽しかったねー! またニャン波で会おうよ』

俺は見知らぬアドレスから来たメールに戸惑った。
ニャン波とは、なんだろうか?
難波のことだろうか?
だが、俺は今、東京に住んでいる。
そもそも、引きこもりの俺は、昨日は家の外に一歩も出ていない。
考えるのは面倒くさい。ひと眠りしよう。

波の音が聞こえる。
海に近い故郷を思い出して、目を開けた。

なぜ波の音が聞こえたのか、全く分からない。
俺のまわりには猫だけしかいなかった。
猫たちはチョロチョロと俺のまわりを歩いている。
柔らかい毛が俺の肌を撫でる。
少しくすぐったいが、心地良い。
また眠くなってきた。

目が覚めると、朝だった。
『大丈夫? ちゃんと食べていますか?』
母親からメールが来ていた。
そういえば、最近実家に帰っていないな。
ニャン波のメールは消えていた。

猫の鳴く声が聞こえた。
その他
公開:19/06/20 22:32

undoodnu( カントー地方 )

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