英雄たち

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鏡よ鏡。そこに映るのは真実なの?私は信じない。
私はときどき自分が嫌いになって、自分から逃げ出してしまう。
深夜。すやすやと自分はよく眠っている。
私は右の鼻の穴から表に出た。
細長い自分列島。いつかは南端の足まで行ってみたいけれど、朝には起きて会社がある。
私は近郊にある北端の森に向かった。
ドーム型の瞳は開閉式の屋根を閉じていて、その美しい水面を見ることはできない。
私は眉の丘に寝転んで、自然伐採が進む毛髪の森を眺めていた。
風に揺れる髪がさわさわと寂しい音をさせている。
私は森の中へと分け入った。
深夜にもかかわらず、懸命に毛根を支える男たち。その姿は、夜毎鉄路を守る保線員のよう。英雄。そんな言葉が頭をよぎる。
枕には救いきれなかった毛髪。私は英雄たちの涙を見た。
口まわりや下腹部。都市部への一極集中が進めば、過疎地では廃線の危機が迫るだろう。
刈れ!
夜明けの空に鳴いたのは誰。
公開:19/06/18 20:22

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