鯛だ
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平日の昼間っからビールを飲んでいた。休日出勤の代休。昨日までは信じられないほど鬼のような日々だった。それを忘れるために、今日は怠惰な一日を過ごすことにした。
「でかけないの?」ソファに寝ころびながらビールを飲んでいる俺に、妻が声をかけた。
「今日は家で過ごすよ」
「ふ~ん、そうなんだ」含みのある返事が返ってきた。
そんなに俺が家にいるのが邪魔か?亭主元気で外が良いってか?ふん、そんなのに負けるものか。とにかく今日は怠惰に過ごすんだ。
夕食の時間になった。テーブルの上に並んでいる料理を見て、ぶっとんだ。色鮮やかなオードブル。鮪、イサキ、鮑、雲丹、イカが舟盛になっている。キリッと冷えていそうな白ワインの入ったグラス。
「もう一品ありまーす」妻がそう言いながら持ってきたのは鯛の尾頭付き。
今日何かの記念日だったっけ?必死に思い出そうとしている俺に妻が言った。
「タイダな一日を絞めまーす」
「でかけないの?」ソファに寝ころびながらビールを飲んでいる俺に、妻が声をかけた。
「今日は家で過ごすよ」
「ふ~ん、そうなんだ」含みのある返事が返ってきた。
そんなに俺が家にいるのが邪魔か?亭主元気で外が良いってか?ふん、そんなのに負けるものか。とにかく今日は怠惰に過ごすんだ。
夕食の時間になった。テーブルの上に並んでいる料理を見て、ぶっとんだ。色鮮やかなオードブル。鮪、イサキ、鮑、雲丹、イカが舟盛になっている。キリッと冷えていそうな白ワインの入ったグラス。
「もう一品ありまーす」妻がそう言いながら持ってきたのは鯛の尾頭付き。
今日何かの記念日だったっけ?必死に思い出そうとしている俺に妻が言った。
「タイダな一日を絞めまーす」
その他
公開:19/06/18 10:37
文章を書くのが大好きです。
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