RED PERCOLATION #49

親より先に死ぬ子供。
親悲しませし罰として。
石積まさるる賽の河原。

一つ積んでは父の為―。
二つ積んでは母の為―。

しかし、石積みしその途中にて。
常に鬼に壊されし永遠の業。
嗚呼地獄…嗚呼地獄…。



「はーい、休憩中すみませーん！集合してくださーい！」
鬼の呼びかけに集合する石積み職人達。
「はい！お疲れ様でーす。えー、現在ですね、来週の鬼崩し日までの目標120個に向け、ほとんどの方が順調でーす！ただ、田所さん？ちょっと積上数が少なくて、遅延発生しそうですが、大丈夫でしょうか？」
「すみません、腰が痛くて中々進めず…」
「了解です！吉本さん、田所さんのヘルプ良いですかね？一番積み上げ多いので」
「うっす」
「はい、進捗確認以上ですー！それでは午後もよろしくお願いしまーす」

三々五々、持ち場に点く職人達。ヤカンの蓋で麦茶を飲み干せば、それはもう仕事モードのサイン。

【現場】