雨の独り言

吾輩は犬である。名前はポチだ。
吾輩、散歩が大好きだ。
健康の為でもあり、友犬と会う為でもある。
しかし、雨が降るとその散歩も休みにせざるを得ない。
吾輩、濡れるのが嫌いである。風呂などもってのほかだ！
だから雨の日は仕方がないが散歩は休むことにしている。飼い主もたまには休ませたほうがいいだろう。
しかし、だ。ある日飼い主が犬用合羽というものを買ってきた。
やめろ！なんだそれは！吾輩に服を着せるな！
吾輩の叫びは飼い主に届かなかった。吾輩は雨の中、散歩に連れ出された。
地面を跳ねた水が吾輩の腹を冷やす。冷たい！これでは合羽の意味などないではないか！
吾輩、非難の目を飼い主に向けた。すると飼い主、吾輩よりもっと冷たい非難の目を向けてくるではないか。
「何で雨の日までポチの散歩に行かなきゃいけないのよ…」
それは吾輩のセリフだ！はぁ…人は少しでいいから犬の言葉を理解して欲しい。
ハクションっ！