宇宙ネコ

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彼らは遠い宇宙の彼方から、瞬間移動装置に乗ってやってくる。宇宙ネコの星は地球よりも文明が発達している。地球に来る目的は様々だ。全地球ネコ解放に尽力するもの。愛人ならぬ愛ネコを連れ帰るもの。
彼の今回の旅の目的は、母星でハーレムを作るために、メスの地球ネコを沢山連れ帰ることだ。ちなみに、彼の父はメス好きで、母星に地球ネコを含めた18匹の妻がいる。あの父にしてこの息子ありである。
彼はとても口が上手かった。「一生、贅沢な暮らししかさせないよ」そしてとてもお金持ちだった。
「私のパパ、宇宙ネコなの。貴方の星に行けばパパと会える?」ある飼いネコが言った。
情報収集すると、宇宙ネコ番号が彼の父のものと一致した。
「ああ、パパとも兄弟姉妹とも会える。美形揃いさ」
月夜にゾロゾロとネコ達が船に乗る。
もはやネコは地球上で絶滅危惧種と認定されてしまった。諸説挙げられたが、原因は不明のままで。
SF
公開:19/06/17 09:12
更新:19/06/19 17:16
#宇宙 #ネコ

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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