ちきゅうのしはいしゃ

『貴方がこの惑星を支配している種族で間違いありませんか？』
私の質問に目の前にいる猫は頷いた。こんな小さく可愛らしい生き物が知的生命体である人間を支配しているなんてとても考えられない…
だが猫は答えた。人間は猫の為に奉仕する生物であると。
確かに目の前の猫の身なりはとても綺麗だ。いい食事を与えられ、部屋中に猫が喜ぶ玩具。カレンダーには健康診断の日付まで書かれている。
それに比べ人間は食事より仕事。娯楽とは食事+猫に奉仕すること。仕事が忙しく、病院に行く暇はない。
成程。確かに人間は猫に奉仕しているようですね。
しかし、人間は猫より強い。虐待の心配はないのですか？
その質問に猫はスマホを取り出した。SNS…それは「すぐに・猫が・知らせる」の略だと教えられた。
確かに！最近動物虐待の動画はすぐニュースになる！あれは猫の仕業だったんですか！
これは驚いた…確かにこの惑星の猫は人間を支配していた！