にゃんこ坂

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ウトウトしていたらバスを乗り過ごし、知らない街に降り立った。やけに猫が多い。しかもどの猫もユニークだ。メガネをかけた猫。シャツを着た猫。ネクタイをしめた猫。スカートを履いた猫。
街を散策していると、とても長く急な坂を見つけた。立て看板に「にゃんこ坂 ※注意 てっぺんからでんぐり返しをしてください」と書いてある。見ていると、坂の上からでんぐり返しを始めた人が、途中からふかふかの丸い毛玉になり転がっていく。坂の下までに行くと毛玉だったものがくるんと立ち上がり猫になった。ええっ! なんだ? 僕も坂の上からでんぐり返しをしてみた。コロコロと坂を転がり、下に着いた僕はなんと縞模様の猫になっていた。

にゃにゃんだ? びっくりにゃ!僕は近くにいた猫に聞いた。
「どうやって人間に戻るんにゃ?」
「今降りた坂を逆に登れば元に戻るにゃ」
それから言った。
「でもにゃあ、そんなことするヤツはいないけどにゃ」
その他
公開:19/06/17 15:03
更新:19/07/09 22:07

むう( 地獄 )

人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。

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