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おじいちゃんの畑で採れた甘い甘いスイカ。おじいちゃんと縁側でよく食べた。一口かじれば甘い香りと甘い果汁が口の中いっぱいに広がる。おじいちゃんはガブリと食べてプップップッと種を飛ばす。僕は出来ずにペッペッペッ。時々、種をとばしながら「けんじ、男ならよぉ」って話をよくしてくれた。
そういえば、あれだけ庭に種を飛ばしたのに芽が全く出なかったのは何故だろう。
あれから20年。
都会に馴染めず、心折れて田舎へ帰ってきた。この縁側からの眺めも久しぶり。何にも変わってない。
「お袋、庭にスイカの苗植えた?」奥間にいる母にたずねた。
「だーれも植えとりゃせんよ」
庭にスイカらしき芽が出ている。
「負けたってええ。でもな、男なら勝つまで諦めたらいかん」
じいちゃん言ってた男ならの一つだ。よし!スイカの世界で勝つ!僕は縁側をジャンプした。「大玉スイカ作りに挑め!」って声がどこからか聞こえてきた気がした。
そういえば、あれだけ庭に種を飛ばしたのに芽が全く出なかったのは何故だろう。
あれから20年。
都会に馴染めず、心折れて田舎へ帰ってきた。この縁側からの眺めも久しぶり。何にも変わってない。
「お袋、庭にスイカの苗植えた?」奥間にいる母にたずねた。
「だーれも植えとりゃせんよ」
庭にスイカらしき芽が出ている。
「負けたってええ。でもな、男なら勝つまで諦めたらいかん」
じいちゃん言ってた男ならの一つだ。よし!スイカの世界で勝つ!僕は縁側をジャンプした。「大玉スイカ作りに挑め!」って声がどこからか聞こえてきた気がした。
その他
公開:19/06/14 20:27
更新:19/06/14 21:25
更新:19/06/14 21:25
いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。
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