ロッカーの住人

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会社のお昼休み。作業を終え事務所に帰ってくる従業員。
それぞれが買ってきた弁当や、
家族に作ってもらった弁当を
口にする。
俺はいつも、会社の近くにあるコンビニで弁当を買う。
食べ終わると、いつもの場所で
仮眠をとる。
向かった先は、事務所2階の更衣室。
部屋に入れば、左右壁際に1列
ロッカーが並んでいる。
右奥のロッカーが俺のだ。
鍵を開け確認する。
そして誰も部屋に入ってきていない
事を確認すると、体を中に押し込める。
静かになり、真っ暗で狭い空間に幸せを感じた。
この時間が好きだった。
しかし、ロッカーから出た時、
他にいることに気づいた。
目が合うと、相手は固まっていた。
沈黙があり、
「ごめん」
と言われそそくさと出ていった。
後日。会社で俺の噂が広まった。
俺をロッカーの住人と言って
面白がる。
気まずくなって会社を辞めた。
今も止められそうにない。
でも、幸せなんだ。
その他
公開:19/06/15 16:13

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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