宿題の終わらせ方　二番煎じ

ある晴れた日曜日。りんごに毒を盛られたわがまま娘は、時空間に捨てられどんぶらこ。時の大海原をぷかぷかしていたら人魚に拾われた。
「私の肉をお食べ」
右腕を引きちぎり、肉を娘の口に含ませた。すると娘は生き返った。
「私が欲しいもの、わかるわね」
頷き、復讐の鬼と化した娘は、ある平日の陸を目指して泳いだ。到着した高級料亭では幼稚園の先生が談義していた。
「藤木さん、出産おめでとう。三人目の園長ね。応援するわ。あれ、その園長は？」
「今日は代休なの。ありがとう……はっ」
藤木は娘の体の刺青を見て息を呑んだ。
「やってくれたわね」
「……少し待って？皆で録画した日曜劇場見るの。一緒にどう？」
ラストのおにぎりダンスに感動した娘は働くことに前向きになった。
「わかってくれた？」
「うん。でも殺す」
復讐を終えた娘は、テーブルのサンデーを人魚に泳いで持っていった。
「しょっぱい！」
めでたし、めでたし