変態の変態

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男は会見で語り始めた。
虫になりたい、その一心で毎日虫を食べ続けていた所、自分の肌が少しずつ茶色く変色し始めた事。そしてこれから自分は蛹になり、変態を経て成虫になる、と。

記者たちは半信半疑で男を見ていたが、男は膝を抱えて丸くしゃがみ、そこから動かなくなった。

どれくらい経ったのだろう。

男は眠りから覚め、ゆっくりと周囲を見渡した。
そこは既に記者会見場はなく、木々が生い茂っていた。そして男の脇に石碑が立っていた。
【虫を食べ続けて蛹になった男、ここに眠る】
男はおでこから伸びた触角をピンと伸ばした。
「人類の皆さん!遂に私は変態しました!」

途端、拳銃を持った2mサイズのコオロギ達に囲まれた。
「仲間を食ったのはお前か」

そこは虫が支配する世界。

激しく銃声が響く中、男は羽を広げて飛び立ち、満足気に叫んだ。
「これが夢だったんだ!」
上空から思いっきり小便をひっかけた。
ファンタジー
公開:19/06/13 06:17

たらはかに( 日本 )

目に留めていただきありがとうございます。
ジャンルもあまり固定せずに楽しみながら書いています。最近コンテストの影響で猫まみれです。
気になったらコメント頂けると嬉しいです!

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SSGで400字を週1で書いています。

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