リンゴの笑顔

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友人の結婚式に招待された。
正装をして会場へ向かう。
着くとなぜか、入り口には
普段着のラフな格好の人達が
集まっていた。
受付に行って、招待状を渡す。
ところが、受付の男がこちらを見て
「申し訳ありません。これでは駄目なのです」
と言って会場に入れてくれない。
友人が控え室から出て来て手を振った。
「会場に入れないってどういう事だよ」
怒り気味で言った。
友人は待っててくれと指示する。
戻ってくる。大丈夫だと笑顔で言った。
会場は果樹園だった。
乾杯の音頭は果物を片手に。
幸せそうだった。
式が終わり帰り際に聞いた。
「何で俺は入れなかったんだろ」
すると農家である友人は
果樹園での式はカジュアルにいこうよ!と決めたらしい。
でも俺はカジュアルじゃない。
「おまえは心はくだけてラフだろ。それに昔から支えてくれた親友だしな」
友人は昔とちっとも変わっていない
リンゴの笑顔を見せた。
青春
公開:19/06/14 09:55
更新:19/06/14 09:56

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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