失言大臣

「大臣！祝賀会で王妃に『元気な男の子を産んでください』とおっしゃったのは事実ですか？」
大臣の周りに新聞記者が集まってきた。
「あれはね、特段意味はないのですよ。可愛らしい女の子でも良いですし。そもそも・・・」
女性の記者が遮った。
「大臣！可愛らしいとは？女性には可愛らしさが求められるというご見解でしょうか？」
大臣の顔は真っ赤になった。
「いやいや、そんな悪意に受け取らんでくださいよ。困るなあ。あなたね、せっかく美人なのに性格がブスですよ」
女性の記者も怒り出し、大臣の周りは収集がつかなくなった。

その様子に気付いた国王が近寄ってきた。
「落ち着きたまえ諸君。この国の大臣はバカでも正直者が務めるのが国是であろう。昔、余の父君が詐欺師に騙された事件で、当時の大臣が正直でなかった教訓である。そして今の大臣こそ、その時はまだ子供であったが正直者でこう言ったのだ」

ー王様は何で裸なの？ ー