ボクのママ。

ボクは年長組でボスと呼ばれている。
きょう男の子とケンカしてケガをさせてしまった。ママとボクは男の子の家に行ってあやまりにいった。
「ママごめんね」
「ヒカルは強いからしかたないよ」

ママはボクの誕生日に休みをとってくれた。
「お仕事だいじょうぶなの？」
「日曜日にお仕事したから代休とれたのよ」
「代休？」
「ヒカルのための休日よ」

今日はママと二人っきりで誕生日パーティーだ。テレビゲームをしたりママの料理を食べたり、ボクはいつのまにか眠っていた。

目が覚めるとママはボクを赤ちゃんみたいに抱っこしている。
「よく眠ったわね」
「ママ…ごめんね。女の子らしくできなくて。ボク、女の子だけど男の子がいいの。ごめんね」
「ヒカルは大切なママの子なの。男の子でも女の子でも」
「うぅ…ありがとママ」
「泣くな、男の子なんでしょ」

ボクはオトナになったら、ママみたいな女の子と結婚しようと思った。