一丁目公園
2
7
公園には砂場がある。
みんなで砂山を作って、横から
トンネルを掘った。
貫通式。手を握る。
万歳をしてみんなで喜んだ。
左から掘ったのは、りくた。
右から掘ったのは、ゆめか。
万歳の掛け声をした僕は、そら。
僕らはいつも砂場でいた。
でも、ある日だった。
学校から帰って、砂場で僕が遊ぶ。
ゆめかが来て、りくたが来る。
りくたが、
「明日から塾なんだ。もう遊べないよ」
ゆめかも、
「私もママがね、これからは勉強が大事なのよって」
さっきまで砂山を作っていた手は止まり、僕らはじっとしていた。
町内のスピーカーが帰りを呼び掛けていた。
夕方。空はオレンジ色に染まり、
ひんやりとした空気になっていた。
しばらくすると、楽しそうに
公園に入ってくる三人組がいた。
僕らは立ち上がって、砂場を離れた。
そして、何も言わずに手を振りあった。
帰り道。
僕は、初めて苦しく
長く走ったような気がした。
みんなで砂山を作って、横から
トンネルを掘った。
貫通式。手を握る。
万歳をしてみんなで喜んだ。
左から掘ったのは、りくた。
右から掘ったのは、ゆめか。
万歳の掛け声をした僕は、そら。
僕らはいつも砂場でいた。
でも、ある日だった。
学校から帰って、砂場で僕が遊ぶ。
ゆめかが来て、りくたが来る。
りくたが、
「明日から塾なんだ。もう遊べないよ」
ゆめかも、
「私もママがね、これからは勉強が大事なのよって」
さっきまで砂山を作っていた手は止まり、僕らはじっとしていた。
町内のスピーカーが帰りを呼び掛けていた。
夕方。空はオレンジ色に染まり、
ひんやりとした空気になっていた。
しばらくすると、楽しそうに
公園に入ってくる三人組がいた。
僕らは立ち上がって、砂場を離れた。
そして、何も言わずに手を振りあった。
帰り道。
僕は、初めて苦しく
長く走ったような気がした。
その他
公開:19/06/05 09:54
更新:19/06/05 09:59
更新:19/06/05 09:59
小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。
「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。
ログインするとコメントを投稿できます