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目を覚ました俺は時計を確認する。時計は12月を指していた。
ヤバイ!寝過ごした!俺は急いで家を出る。
「ちょっと!朝ごはんぐらい食べていったらどうなの!」
母が俺に苦言を呈しながら追ってきた。
「それどころじゃないっての!7月に地球に行く予定だったのにもう12月じゃん!うっわ!地球人、俺のこと覚えているかな…」
「恐怖の大王なんでしょ。大丈夫よ」
母からその名を呼ばれると恥ずかしい。
「ほら、お弁当」「いらないよ!」「お弁当!」「いらない!」
そんなやり取りをしながら地球へと近づいていく。
考えてみると恐怖の大王が母と一緒にやって来るなんて非常にカッコ悪い。
ああもうくそっ!母を振り切らないことには地球に行けない!俺は地球を素通りした。

『博士!地球に迫っていた隕石は後から追ってきた巨大隕石から逃れるように地球から逸れました!』
1999年に続き2012年も滅亡を回避した人類は歓喜した。
公開:19/06/04 18:35

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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