0
4

「ほら見てよこれ、この前生まれたうちの子。可愛いだろ~」

「ああ、可愛いな」

「これがもう本当に可愛くて、マジ天使って感じなんだよ」

「そうか」

「なんだなんだ。ちょっと前まではお前が俺にやってきたことだぞ。娘さんの写真見せてきては『天使だ~』って言っていたじゃないか。なら、俺の話も少しくらい聞いてくれたっていいだろう」

「勿論そうだ。しかし、俺はもうそんなレベルじゃないんだよ」

「と言うと?」

「お前。『七歳までは神のうち』って言葉知っているか?」

「ああ、聞いたことある」

「その理論で言えば、うちの子は天使ではなく女神なんだ!分かるか女神だぞ女神!俺は今、娘の為なら宗教すら開けそうな気がしてならないんだがどう思う!?」

「お…おぅ…見事な親バカだな…」

「そんなお前にウチの女神のブロマイドをくれてやろう。喜べ、レアなサイン入りだ」

「ヤバいタイプの親バカだな…」
公開:19/06/02 18:22

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容