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僕はパニックだった。
「君は、人を殺したんだね?」
「……」
「言わなくてもいい、見たらわかるよ」
「……」
「僕は君のことを昔からよく知っている。何か事情があったんだろ? 何となくだけど、わかる気がするよ」
「……」
「とりあえず、右手のナイフを離そうか」
「……」
カチャン。
べっとりと血の付いたバタフライナイフが足元に転がった。
「まず落ち着いて、ゆっくり深呼吸をしよう。僕に合わせて、さぁ」
すぅー、はー。
君は僕に合わせてゆっくりと深呼吸をした。
「そうそう、なんだか僕も落ちついたよ」
「……」
落ち着くと、理解した。
そうか、そうだった。
「ふふ」
不意に可笑しくなり、僕は笑った。
鏡の中の君も血まみれの顔で笑っている。
当然だ。
僕は君で、君は僕なのだから。
「君は、人を殺したんだね?」
「……」
「言わなくてもいい、見たらわかるよ」
「……」
「僕は君のことを昔からよく知っている。何か事情があったんだろ? 何となくだけど、わかる気がするよ」
「……」
「とりあえず、右手のナイフを離そうか」
「……」
カチャン。
べっとりと血の付いたバタフライナイフが足元に転がった。
「まず落ち着いて、ゆっくり深呼吸をしよう。僕に合わせて、さぁ」
すぅー、はー。
君は僕に合わせてゆっくりと深呼吸をした。
「そうそう、なんだか僕も落ちついたよ」
「……」
落ち着くと、理解した。
そうか、そうだった。
「ふふ」
不意に可笑しくなり、僕は笑った。
鏡の中の君も血まみれの顔で笑っている。
当然だ。
僕は君で、君は僕なのだから。
ミステリー・推理
公開:19/05/31 23:58
更新:19/06/08 13:50
更新:19/06/08 13:50
多くは語らぬ世の情け、見て感じ取り、考えよ!
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